島根大好き・松江大好きなメガネ店
出雲の国の1級眼鏡作製技能士、メガネ屋「長谷川」(松江市)です!

O様にご購入いただいたトムフォード アイウェアの紹介です。
セイコーの遠近両用レンズを組み合わせて、加工完了した直後の写真

トムフォードは、素敵で魅力的なデザインが多いですよね。
O様にお選びいただいた、TF5783-D-Bも、恰好いいですねー

純正の眼鏡ケースと、セリート付き

検査はもちろんですが、レンズを選ぶ際にお客様と、じっくり考えました。
・お客様の度数は「乱視が C -3.00」あること
・5~6年前から使用されている現在のメガネが「中近両用レンズ」であること
これらが原因で、
新しいメガネになった際に違和感として現われないないよう、
十分に考慮する必要がありました。
中近レンズは、基本的には↓このような明視域(はっきり見える距離)

遠く見るということにおいては不便で、補助的なものが少しある程度です。
(中近といいながら、実は、レンズ上部に遠用度数が入っている)
作製したメガネ屋さんでは、
「まずは、これくらいから行きましょうか」
という提案だったそうです。
・今までメガネを新しくすると慣れるのに時間がかかる。
・前回作ったものは、全然ダメで使用していない。
とのこと。
このようなことから、慣れやすいメガネを前提に進めたのかもしれません。
中近レンズは、こんなイメージです。

レンズ上部から下にいくに従って、焦点が合う範囲(距離)が遠方から → 近方に変化していきます。
(緑色範囲=遠用 黄色範囲=中間 赤色範囲=近用)
グレーの箇所は揺れ歪みがあり、はっきりとしない箇所です。
図を見ていただくと分かるかと思いますが、
遠用度数(緑)~近用度数(赤)までの距離が長いです。
長い距離で度数が変化するので、
変化具合がゆるやかで、歪が生じにくいです。
眼から、(歪のある)グレーまで距離があり、歪みが視界に入りづらいこともメリットの1つ。

(↑ 青い線 = 目からグレーの箇所までの最短距離)
レンズを通して見た時のイメージは下図のような感じ

度数変化する長さを「累進帯長」と言います。
累進帯長が長いと、揺れ歪みを感じにくいのですが、反面、
視線を大きく移動する必要性が生じます。
これはO様が使用されていた中近と同じ構造のレイアウト図
(セイコー パシュートCV-X ROOM)

累進帯長が、18mm、20mm、23mm と、3タイプあります。
(使用していたのは20mmタイプ)
基本的には、「+」と「眼の中心」がピッタリ合うようにレンズ加工をします。
「+」位置から下に12mm以上 目線を移動すれば近用が見えます。
遠用を見たいとなった場合でも、上に目線移動が8mm以上必要です。
上下に20mm以上もの目線移動が必要となるのです。
そして、今回作製した遠近両用レンズの累進帯長は「12mm」
こんなレイアウト図になります。

先程の中近同様、近用を見る際は、12mm以上の下方視が必要です。
一方、遠用を見る際は、まっすぐ前を見れば、遠用の度数が入っていますので、上目遣いは不要です。
明視域は、こんな感じ

遠くから近くまでが見ることが可能です。
(中間・近用においては、中近の方が視界は広い)
レンズを通して見たイメージ写真はこちら

遠近両用レンズを加工してメガネフレームへ入れた場合のイメージ図はコチラ

メガネフレームの
どの位置に眼があり、
どの位置にレンズのフィッティングポイント(「+」の位置)があれば、良いのか?
が重要です。
前述した中近レンズも同様です。
中近レンズは度数変化が緩やかですし、
配置については多少アバウトになったとしても、使用感への影響は限定的かと思います。
メガネフレームを掛けた際の使用者の眼がどこに配置されるのか、
チェックを怠ると、それだけで、違和感に直結したりします。
例えば、これ、眼よりレンズが大幅に下に配置された場合

目線をちょっと下に向けたくらいでは、中間部すら見えません。
まぁ、それでも、グレーの歪部までの距離(青線)が遠くなりますから、割と違和感は感じにくいです。
逆に、眼の位置より、レンズが大幅に上に配置された場合

真正面を見ると、焦点が合うのは中間距離。
歪のあるグレーまでの距離(青線)は非常に近くなります。
このパターンは、明瞭さに欠け、歪、揺れを感じやすく、大きな違和感が生じやすいです。
仮に、眼と、レンズ(フィッティングポイント)が正しかったとしても、
メガネの掛かり具合調整がきちんとできていない場合、
メガネがズレますので、こんなことになります。

せっかくの遠近両用レンズなのに、近用部に視線が通らなくなり残念なことに。。。
ということで、
遠近両用レンズや、中近レンズなど(これらを総称して累進レンズと呼びます)は、
テキトーに加工して仕上げてしまうと
「見えない」「慣れない」「掛けられない」
ということになっていまいます。
遠近両用レンズで、残念な声が聞こえる原因の多くは、
今回ブログで説明した内容が原因か、
そもそもの検査結果の度数決定に問題があることが多いかもしれません。
今回、作らせていただいた遠近両用メガネ
お渡しするまで、私も少々不安はありました。
お渡し後、メガネを掛けていただくと、
「良く見えるし、問題は全然ない、、」
けど、
わずかに、ちょと違和感感じるかな?という雰囲気でした。
中近レンズを使用していたこともありましたので、
メガネをズラし気味にすると変化するか?お聞きすると、違和感がさらになくなる
とのこと。
眼に対して、1~2mm程度、レンズが下に下がるように、
メガネの掛かり具合調整の微調整を行いました。

再度かけると、「良くなった!」「はっきり見えるし、良い!」
というような反応。
今迄は、メガネを新調すると違和感生じ、慣れるまで時間を要したり、
直近のメガネは全然ダメだった、
ということを考えると、安心しましたし、合格点ではないでしょうか。。。
O様、カッコいいトムフォードを掛けたまま、そのままお帰りに~(^^)/

お客様の使用目的や、現状の(見え方の)不満点などをお聞きし、
そして、検査もし、違和感のないメガネにするために、相談する必要が生じます。
累進レンズは、特にお客様との対話が必要となります。
メガネの掛かり具体や、フレームと眼の配置バランスなども考慮が必要ですし、
時間をかけじっくり進めていく必要があります。
1時間~1時間30分位かかったかと思います。
フレーム選びを入れると、もっとです。
セイコーのパシュートCV-Xですと、遠近~中近で、4つものタイプがあり、レンズ選びも必要になります。
(他メーカーでも、だいたいこんな感じ)

ちなみに、O様が直前まで掛けていたのは、右端(R)、
今回選んだのは、左端(A) です。
ケースバイケースですが、
良いメガネを作ろうと思うと、かなり時間を要する場合もありますので、
お時間に余裕を持ってご来店いただくと安心です。
まずはお気軽にご相談ください!(^^)
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https://www.hasegawa-watches.jp/
山陰(島根県/松江市/出雲市/安来市/大田市/浜田市、鳥取県/米子市/鳥取市/境港市/倉吉市)
のみなさま、松江にいらした際は、のぞいて見て下さいね。
※実店舗の営業日時
営業時間:平日 10:00~18:00
土日祝 10:00~18:30
定休日: 毎週 水曜日、第1 日曜日
その他、年末年始をはじめ数日休業を頂く事がございます。
また、展示会・仕入れ・講習などで、休業させて頂く場合ございます。
購入等のご要望で、時間外にご来店されたい場合など、
事前にご連絡頂けましたら、できる限り対応させて頂きますので、ご相談下さい。
【注意】
営業日・時間については変更する場合がございますので、
最新のブログ記事でご確認お願いいたしますm(_ _)m
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メガネ 時計 宝飾 長谷川時計店
〒690-0887
島根県松江市殿町67-2
TEL/FAX:0852-21-6019
1級眼鏡作製技能士(国家資格):長谷川純一
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出雲の国の1級眼鏡作製技能士、メガネ屋「長谷川」(松江市)です!

O様にご購入いただいたトムフォード アイウェアの紹介です。
セイコーの遠近両用レンズを組み合わせて、加工完了した直後の写真

トムフォードは、素敵で魅力的なデザインが多いですよね。
O様にお選びいただいた、TF5783-D-Bも、恰好いいですねー

純正の眼鏡ケースと、セリート付き

検査はもちろんですが、レンズを選ぶ際にお客様と、じっくり考えました。
・お客様の度数は「乱視が C -3.00」あること
・5~6年前から使用されている現在のメガネが「中近両用レンズ」であること
これらが原因で、
新しいメガネになった際に違和感として現われないないよう、
十分に考慮する必要がありました。
中近レンズは、基本的には↓このような明視域(はっきり見える距離)

遠く見るということにおいては不便で、補助的なものが少しある程度です。
(中近といいながら、実は、レンズ上部に遠用度数が入っている)
作製したメガネ屋さんでは、
「まずは、これくらいから行きましょうか」
という提案だったそうです。
・今までメガネを新しくすると慣れるのに時間がかかる。
・前回作ったものは、全然ダメで使用していない。
とのこと。
このようなことから、慣れやすいメガネを前提に進めたのかもしれません。
中近レンズは、こんなイメージです。

レンズ上部から下にいくに従って、焦点が合う範囲(距離)が遠方から → 近方に変化していきます。
(緑色範囲=遠用 黄色範囲=中間 赤色範囲=近用)
グレーの箇所は揺れ歪みがあり、はっきりとしない箇所です。
図を見ていただくと分かるかと思いますが、
遠用度数(緑)~近用度数(赤)までの距離が長いです。
長い距離で度数が変化するので、
変化具合がゆるやかで、歪が生じにくいです。
眼から、(歪のある)グレーまで距離があり、歪みが視界に入りづらいこともメリットの1つ。

(↑ 青い線 = 目からグレーの箇所までの最短距離)
レンズを通して見た時のイメージは下図のような感じ

度数変化する長さを「累進帯長」と言います。
累進帯長が長いと、揺れ歪みを感じにくいのですが、反面、
視線を大きく移動する必要性が生じます。
これはO様が使用されていた中近と同じ構造のレイアウト図
(セイコー パシュートCV-X ROOM)

累進帯長が、18mm、20mm、23mm と、3タイプあります。
(使用していたのは20mmタイプ)
基本的には、「+」と「眼の中心」がピッタリ合うようにレンズ加工をします。
「+」位置から下に12mm以上 目線を移動すれば近用が見えます。
遠用を見たいとなった場合でも、上に目線移動が8mm以上必要です。
上下に20mm以上もの目線移動が必要となるのです。
そして、今回作製した遠近両用レンズの累進帯長は「12mm」
こんなレイアウト図になります。

先程の中近同様、近用を見る際は、12mm以上の下方視が必要です。
一方、遠用を見る際は、まっすぐ前を見れば、遠用の度数が入っていますので、上目遣いは不要です。
明視域は、こんな感じ

遠くから近くまでが見ることが可能です。
(中間・近用においては、中近の方が視界は広い)
レンズを通して見たイメージ写真はこちら

遠近両用レンズを加工してメガネフレームへ入れた場合のイメージ図はコチラ

メガネフレームの
どの位置に眼があり、
どの位置にレンズのフィッティングポイント(「+」の位置)があれば、良いのか?
が重要です。
前述した中近レンズも同様です。
中近レンズは度数変化が緩やかですし、
配置については多少アバウトになったとしても、使用感への影響は限定的かと思います。
メガネフレームを掛けた際の使用者の眼がどこに配置されるのか、
チェックを怠ると、それだけで、違和感に直結したりします。
例えば、これ、眼よりレンズが大幅に下に配置された場合

目線をちょっと下に向けたくらいでは、中間部すら見えません。
まぁ、それでも、グレーの歪部までの距離(青線)が遠くなりますから、割と違和感は感じにくいです。
逆に、眼の位置より、レンズが大幅に上に配置された場合

真正面を見ると、焦点が合うのは中間距離。
歪のあるグレーまでの距離(青線)は非常に近くなります。
このパターンは、明瞭さに欠け、歪、揺れを感じやすく、大きな違和感が生じやすいです。
仮に、眼と、レンズ(フィッティングポイント)が正しかったとしても、
メガネの掛かり具合調整がきちんとできていない場合、
メガネがズレますので、こんなことになります。

せっかくの遠近両用レンズなのに、近用部に視線が通らなくなり残念なことに。。。
ということで、
遠近両用レンズや、中近レンズなど(これらを総称して累進レンズと呼びます)は、
テキトーに加工して仕上げてしまうと
「見えない」「慣れない」「掛けられない」
ということになっていまいます。
遠近両用レンズで、残念な声が聞こえる原因の多くは、
今回ブログで説明した内容が原因か、
そもそもの検査結果の度数決定に問題があることが多いかもしれません。
今回、作らせていただいた遠近両用メガネ
お渡しするまで、私も少々不安はありました。
お渡し後、メガネを掛けていただくと、
「良く見えるし、問題は全然ない、、」
けど、
わずかに、ちょと違和感感じるかな?という雰囲気でした。
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メガネをズラし気味にすると変化するか?お聞きすると、違和感がさらになくなる
とのこと。
眼に対して、1~2mm程度、レンズが下に下がるように、
メガネの掛かり具合調整の微調整を行いました。

再度かけると、「良くなった!」「はっきり見えるし、良い!」
というような反応。
今迄は、メガネを新調すると違和感生じ、慣れるまで時間を要したり、
直近のメガネは全然ダメだった、
ということを考えると、安心しましたし、合格点ではないでしょうか。。。
O様、カッコいいトムフォードを掛けたまま、そのままお帰りに~(^^)/

お客様の使用目的や、現状の(見え方の)不満点などをお聞きし、
そして、検査もし、違和感のないメガネにするために、相談する必要が生じます。
累進レンズは、特にお客様との対話が必要となります。
メガネの掛かり具体や、フレームと眼の配置バランスなども考慮が必要ですし、
時間をかけじっくり進めていく必要があります。
1時間~1時間30分位かかったかと思います。
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(他メーカーでも、だいたいこんな感じ)

ちなみに、O様が直前まで掛けていたのは、右端(R)、
今回選んだのは、左端(A) です。
ケースバイケースですが、
良いメガネを作ろうと思うと、かなり時間を要する場合もありますので、
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